大学院進学を考えている方へ

私の大学院ゼミでは、環境社会学や地域社会学・開発社会学の研究をしたい、自然環境と地域社会とのかかわり、自然資源管理、環境ガバナンス、景観保全、市民参加、まちづくり、コミュニティといったことについて研究したい、という方の修士課程入学を歓迎します。

 

大学院のゼミ(演習)では、環境社会学・地域社会学関連の文献を読んで議論したり、あるトピックについてのグループディスカッションをしたり、さらには、調査法・分析法について実践的に学んだりといったことをしています。しかし、演習そのものは大学院での勉学の一部にすぎません。修士課程での勉学のメインは、修士論文を書くということです。

 

修論へ向けての研究は、フィールドワーク(現地調査=聞き取り調査や参与観察)を中心にしていただくことになります。すでに調査対象が決まっている人はその継続でもかまいませんし、これからフィールドワークをする方は、相談しながら調査対象を決めましょう。フィールドから考えたことや文献・資料で学んだことを総合的に考察しながら、修士論文を書いていきます。

 

通常のゼミ以外に、笹岡正俊さんといっしょに「論文指導ゼミ」を月に1回開催しており、そこで、修士論文へ向けて適宜報告をしてもらって議論しています。そうやって、修士論文の研究構想、調査プラン、分析、執筆というプロセスを順番に踏んでいってもらいます。

 

修士論文のページには、歴代の大学院生たちの修士論文のタイトルと、その本文(PDF)が載っていますので、ぜひご覧ください。環境保全、まちづくり、コミュニティ、農業・漁業、景観、地域の発展などについて、十分なフィールドワークをもとに、修士論文が書かれていることがわかると思います。

 

また、私自身の研究がどんなものかについては、こちらのページの著作・論文リストをご覧ください。

 

私が所属している研究室は地域科学研究室といい、私の指導を受ける学生は、「文学院人間科学専攻地域科学専修」に入学することになります。この研究室(専修)の私以外のスタッフは、環境社会学、人文地理学、保全生態学を専攻している人たちなので、そうしたゼミにも出て、研究の幅を広げることができます。また、専修以外の教員のゼミに出ることもできます(たとえば、隣の社会学研究室には、社会学専攻の教員が何人もいます)

 

さらに、文学院では、2019年度から「教養深化プログラム」が始まっており、文学院に入学する学生は、誰でも希望すればこのプログラムに参加することができます(参加するしないは自由です)。古典を読む、キャリアアップのためのスキルを身につける、フィールドから学ぶ、といった実践的な「教養深化」のプログラムとなっており、専門とともにこのプログラムを選択することで、幅広い勉強ができます。詳しくはこちらをご覧ください。

 

修士課程終了後は、就職の道と、博士課程への進学の道の二通りあります。昨今大学の研究者のポストを得ることはたいへん厳しいので、博士課程へ進学して研究者を目指すのは狭き門になりますが、いずれに進むにせよ、修士課程で専門的な知識や技法を得ることは将来にとって意味があることだと思います。

 

札幌は、多くの人が口をそろえて「住みやすい」と言う町です。私自身も1997年に初めて札幌に来ましたが、すっかり気に入っています。北大の回りには、学生用のマンション・アパートも充実しています。冬の寒さを恐れる方もいるかもしれませんが、建物の中は非常に暖かく、問題に感じることはありません。北海道以外の方も、ぜひ北の大地で学んでみてはいかがでしょうか。

 

入試は9月と2月の年2回あります。大学院入試の募集要綱についてはこちらご覧ください。

 

なお、修士号をお持ちの方の博士後期課程からの入学についても、歓迎します。こちらについてもお気軽にご相談ください。

 

ご質問・ご相談等はお気軽に、miyauchi<a>let.hokudai.ac.jp まで(<a>を@に直してください)。